ペットとの「同行避難」について、その意味を正しく理解できている飼い主さんは6割です。震災の際にはペットの「同行避難」と「同伴避難」の違いが分からず、受け入れを許可している一部の自治体やボランティアの避難所では混乱が起きた例もありました。「同行避難」とは、災害時に飼い主がペットを連れて一緒に避難することを指し、避難所でペットと一緒に過ごせるかどうかは各自治体や避難所の判断に委ねられています。一方「同伴避難」とは、ペットと一緒に避難し、かつ避難所で一緒に過ごすことを意味しています。環境省が作成している「災害時におけるペットの救護ガイドライン」では「ペットの同行避難」が推奨されています。いざという時、トラブルにならないようにきちんとした同行避難の知識を学びましょう。
予測できる災害と予測できない災害
自然災害には、「予測できる災害」と「予測できない災害」があります。
予測できる災害は、洪水・台風・大雪・津波・土砂崩れ・火山噴火・落雷・竜巻などがあります。
一方で予測できない災害には地震があります。
被災地と連絡手段を明確に!
「最終的にこの場所に行く」などのルールや連絡手段を事前に決めておけば、いざ災害が起き、家族と連絡が取れなくなってしまっても安心です。
避難に必要な物資を決める!
準備する持ち物に、持病がある方や高齢者の方は持病の薬・お薬手帳、メガネも忘れないようにしましょう。
家庭の備蓄量は最低3日〜1週間分×人数分が目安です。これに加えてカセットコンロなどの熱源を確保できれば、食べ物に困ることはないといわれています。
また、「ローリングストック」といって、あらかじめ普段使いできる食材のうち保存の利く食材を多めに買っておき、賞味期限が近づいたらそれを使い、また新しく追加していく方法もあります。さらには、洪水などで1階が浸水しても大丈夫なように2階の持ち出しやすい場所に保管しておくと安心です。
避難場所を決めておく!
連絡手段を決めるときに、併せて「その場所に行けば家族に会える」という最終的な避難場所を決めておくことも重要です。災害によって避難場所が違う場合もあるため、国土交通省のハザードマップポータルサイトから確認してみましょう。「災害が来る」と聞いてから急いで準備をするのではなく、普段から非常時に備えて準備をしておくことが大切です。普段から災害が起こることを想定し、いざという時のために備えてみてはいかがでしょうか。
避難時に持ち出せる物の重さの目安
・成人男性で・・・13kg~15kg
・成人女性で・・・8kg~10kg
何をどれだけ用意するかは家族構成や性別、年齢、健康状態などによって異なります。
知ってください
ワンちゃん・ネコちゃんの餌と水の量
犬の1日分の餌量目安
小型犬 (3㎏~5㎏) 約65g~100g
中型犬 (10㎏~15㎏) 約160g~210g
5日分を備えると・・・
小型犬 (3㎏未満) 約500g
中型犬 (10㎏位) 約900g
猫の1日分の餌量目安
成猫 (2㎏~4㎏) 約180g
5日分を備えると・・・
成猫 (2㎏~4㎏) 約900g
ペットが1日に必要とする水分量
犬で、体重(㎏)の 0.75乗 ✖ 132(ml)
猫で、体重(㎏)の 0.75乗 ✖ 70(ml)
※獣医師会発行の資料による計算式になります。
大体の目安です(食事の水分量を抜いて)
犬 40~60ml /㎏
猫 20~45ml /㎏
優先順位の持ち出し品
・ケージやクレート(重要)
・療法食、薬
・水(少なくても5日分)
・フード(少なくても5日分)・予備の首輪、リード(伸縮しないもの)
・食器
・ガムテープ
・飼い主の連絡先とペットに関する情報(飼い主以外の緊急連絡先、預かり先など)
・ペットの写真
・ワクチン接種状況、既往症、健康状態、かかりつけの動物病院などの情報